面接対策
面接対策で欠かせないのが自己分析です。自分自身の過去を振り返り、当時どのような思いをもって進学・就職をしてきたのか、そして今後どういったキャリアを積みたいのか。これまでの思いと行動を分析していきます。
面接では質問に対する返答として、具体的な体験談を交えながら話すことでより説得力が増します。ですので、簡単に済ますのではなく、より深く掘り下げていきましょう。コツとしては、ひとつの事柄をなぜそう思ったのか?という問いかけを行い、深く掘り下げていくことです。例えば新卒で入社した会社が広告業だった場合、「なぜ選んだのか?→広告に興味があったから→なぜ広告に興味があったのか?」といった形です。そうすることで自分では気づかなかった新たな発見や、忘れていたことも思い出せるかもしれません。
現職中の方は日々の業務が忙しく、深く掘り下げなれない傾向にあります。面接で想定していなかった質問をされた際にも慌てず、落ち着いた対応ができるよう、時間をしっかりかけて行いましょう。
自己紹介
学校卒業後から今までの職歴と担当してきた業務、勉強してきたことなどを簡潔に言えるようまとめておきましょう。内容にもよりますが、2,3分を目安に話せるよう考えましょう。
志望動機
なぜ法律事務所を希望したのか、その点を明確にしましょう。また数ある法律事務所の中でも、なぜその法律事務所を志望したのか。この点についても言及ができればより好印象です。
(未経験者の場合)→ なぜ法律事務所で働きたいのかを明確にしましょう。「法律で困窮している人を救いたい」といった理由は一見もっともらしいのですが、説得力に欠けます。自己分析を行い、より具体的な内容を考えましょう。
(経験者の場合)→ 応募する法律事務所と在籍している(していた)法律事務所との違いを明確にし、志望動機を考えると説得力が増します。双方の良い面を比較し、考えましょう。在籍している法律事務所を悪く言うような発言は慎んでください。
退職理由
マイナスな理由は避け、前向きな理由を考えましょう。前職・現職の不満などは口にしてはいけません。また、気をつける点としては、志望動機とも一貫した内容でなければなりません。一貫していないとなぜ転職を考えているか伝わらず、よい印象をもたれなくなります。
(未経験者の場合)→ 「現職では持ち場を任され充実しておりますが、勉強していた行政書士試験に合格できたため、法律実務に携わりたく転職を考えている」といった内容が望ましいでしょう。
(経験者の場合)→ 「現職では業務が細分化されており、より深く広く実務に携わりたいと考え転職を考えております」といった内容が望ましいでしょう。
キャリアビジョン
経験を積み、所内でどういった活躍をしていきたいのか、どういった役割を担っていきたいのかを「事務所へ貢献」という切り口から考えてください。
自身の長所・短所
数点挙げられるよう考えておいて下さい。また考える際に「長所=短所」であり、「短所=長所」という点を意識して考えてください。例えば、「長所は慎重なことです。書類の2重チェックは欠かさず行っています。そのため、ややスピード感に欠けるところがあるのが短所かもしれません。今後は慎重という良い点を残しつつ、効率を上げることを考えスピードアップを図りたいと考えております。」といった内容です。
試験休みについて
事務所から了承が得られている場合は別ですが、通常であれば試験休みは必要ないと言っていただくことが無難です。アルバイトとはいっても、働きにきていることに変わりはありません。どうしても試験休みを頂きたい場合には、面接時に正直にお伝えしましょう。一番良くないのは、休みがもらえるだろうと先生の了承もなしに決め付け、うやむやにしているケースです。あとで問題となってしまい、お互いに印象が悪くなってしまいます。
どういった業務を担当してきたか
簡潔に分かりやすく伝えることを心がけてください。ご自身が勤めていた業界や社内でしか通じない専門用語の使用は避け、一般的な言葉に置き換えましょう。
(未経験者)→ 自身の経験を簡潔に伝えます。また生かせそうな経験があればさりげなくPRしてください。「営業事務に従事しておりました。納期は非常に短期で件数も多かったため、スピード感が問われる大変な仕事でしたが、事務処理能力はついたと自負しております。」
(経験者)→ 法律事務所経験者であれば、具体的な業務内容を伝えましょう。携わった事件や件数、案件にどの程度関与したか、業務で使用していたPCアプリケーション(特にWord、Excel、法律ソフト)など、面接官に伝わりやすい内容を考えましょう。
資格を取得した後はどうするのか?(正社員・契約社員募集の際)
正社員・契約社員募集の求人において、面接時に資格を勉強しているということを伝えると、資格を取得したら辞めてしまうのではないか、という懸念をもたれます。正規雇用で採用される場合、今後の事務所を担ってもらう核の人材になってほしいと期待されています。そういった場合は、資格取得で得た知識を業務へ生かす、また資格取得により担当する業務の幅を広げたいといった前向きな内容を伝えましょう。
大学を選んだ理由
面接において、出身の大学・学部をなぜ選んだのかということを聞かれることがあります。特に法学部出身の方は、なぜ法学部を選択したのか、なぜそのゼミに所属しようと思ったかということもお考え下さい。また学生時代に興味のあったことで、現在の仕事や志望動機にもつながるものがあれば、終始一貫しているという意志が強いと評価されることもありますので、PR下さい。
なぜ法律事務所を志望しているのか
法律系の仕事は、総務や法務、司法書士事務所、行政書士事務所と他にも多数ありますが、なぜ法律事務所を志望しているのか。その点をキャリアプランとつなげてお考えください。
いつから働けるか?
(離職中の方)→ 特別な理由がなければ、いつからでも働けますとお伝えしましょう。もし直近で用事があるのであれば、その日以外であれば、いつでも問題ありませんとお答えいただければ問題ないでしょう。
(現職中の方)→ 現職中の方は、引継ぎを終えてからの入社になると思いますが、その期間としては一般的に1ヶ月~1ヶ月半が目安といわれています。2ヶ月となりますと、少々時間がかかりすぎという印象を与えてしまいます。内定をいただけた場合、早急に退職の意志を上司に伝え、引継ぎを開始しましょう。
対人関係についての質問
職場には様々な方が在籍しています。時には人間関係が原因で仕事が円滑に行かないこともあるかもしれません。面接においては、コミュニケーション能力を図る指標として、人間関係は得意か?と聞かれるケースがあります。こういった質問の返答として、「問題ありません。自信あります」と答えても根拠がないので、伝わりづらいです。今まで人間関係で工夫してきたこと、苦労した末に関係が改善したというエピソードがあれば、是非PRしましょう。
趣味など
先生方としては、入所する方がどういった人柄なのかをより詳しく知りたいという傾向が強く、趣味などプライベートが垣間みれるような内容を聞いてくることが多いです。なぜかというと、法律事務所は企業に比べると人数が少ないところが大多数です。そのため、1名入所する・退所することだけで、事務所の雰囲気もがらりと変わります。学生時代に経験したスポーツや趣味など、また現在も続けているのであれば伝えましょう。ただし、仕事に支障がない範囲でお伝え下さい。勉強と同様、趣味が忙しいと仕事に集中してくれないのではないか、という誤解を招かないような内容で伝えましょう。また特にありませんという回答は望ましくないです。
質問
複数用意しておきましょう。質問がないと興味・意欲がないと判断されてしまいます。内容としては、業務に関する前向きな質問にしましょう。「入所させていただけましたら、当面どのような業務を担当することになりますでしょうか」、「入所前に勉強しておくべき事はありますでしょうか」、といった内容にしましょう。質問してはいけない内容として、「残業はどのくらいありますか」、「給与はどのくらいいただけますか」といった質問は避けてください。
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